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内容説明

iku_4.jpg完成してから暫くの間は、生徒となる皆に「どのような内容か」「どういった雰囲気か」等を簡単に説明する必要があるため、一日で終わる簡単な授業や、直ぐに出来る料理の説明と実習が多く設定されていた。

そのときは主に、授業なら「作物の旬について」等であり、実習ならば「クッキーの作り方」や「ケーキの作り方」などと言った、主に藩王が趣味でよく作っているものから教えていた。
そうしてから暫くたった後で、ようやく本来の時間割りで進むこととなる。

ちなみに、本来の時間割りでは、週の初めの二日分は座学の時間となる。
その後、中休みが一日あって、次の二日分が実技となり、週末には練習した料理を、各々が家で一人で作れるようになる事を目標としている。

座学の時間は、使う材料や調味料の扱いからはじめ、その週で作る料理によって詳細の異なる授業になる。
例えば作るものが和食なら出汁の取り方から学び、中華ならば中華鍋の扱い方、洋食では用途にあった道具の説明等で、それから更に煮物揚げ物炒め物で油の扱いや火力に下ごしらえなどを詳しく教えていく。

例えば、メジャーなところでエビフライを例にとってみよう。
料理は五感、即ち、見て楽しみ、香りを楽しみ、口にいれて食感と音を楽しみ、味を楽しむものである。
見て楽しむ為には綺麗な色で、香りを楽しむ為には油に拘り、食感と音を楽しむには適切な温度でカラリと揚げ、味を楽しむにはそれら全てに加えて下ごしらえが大事になる。
まずは、蝦の尻尾の先を少しきり、尻尾の中の水分を包丁でだし、蝦の背ワタ取る為に蝦の第二関節から第三関節の間に爪楊枝(竹串)を入れて引き上げることで抜き取り、腹のほうに斜めに切れ込みを入れることで、ピンと綺麗に揚がる。

 #背中のほうにも切れ込みを入れて叩いて伸ばす方法もあるが、個人的には蝦の食感が乏しくなるのでこうしたほうが美味しい、と、料理を始めたときに(親から)学びました。

座学

実技の時間は、これらの実践だ。
とはいえ。このあたりのことを完璧にこなすのは、それこそプロの料理人か、それを目指す人達くらいだろう。
こういうことが出来たほうが勿論美味しくなるし、見た目もきれいだ。
が、だからといって失敗したことを責めることに意味は無いし、後で実際に家で作るときは、色々手を抜くこともあるだろう。
そのため、実技の時間は、危ないところを注意するくらいで、細かく手順を注意したりせず、過程を楽しんでもらうことを重視している。

料理は、まず挑戦する心が大事である。技術は二の次だ。
 『家庭で自分や家族の為に作る』 …そう思うことこそが第一歩であり、一番大事なことなのだ。
いかに技術的に優れていても、気持ちの入ってない料理は見た目だけ豪華なものと一緒で、なんだかガッカリしてしまうだろう。
とある有名な料理人の言葉に『花に水 人には愛 料理は心』というものがある。
その料理人は、この言葉を決め台詞のように使われていたが、必要なものを的確に表す名言ではないかと、思う。


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